でも、「ツヤがすべて」幻想です

 ここまで読んで「あれ?」と思った人がいるかもしれません。パーマヘアや、クセ毛の人(縮毛矯正で悩んでいる人もいるでしょう)はどうなんだ?と。

 

 

 そうなんです。実は、パーマヘアやクセ毛は、ツヤが出にくい(ツヤっぽく見えない)髪型です。

 

 

 よく「パーマをかけたら傷んだ気がする」「ツヤがなくなった気がする」と言う人がいますが、あれは、実際に傷んだということよりは、髪が曲線を描いた分、光が屈折して、ツヤが生まれにくくなるという要因が大きく作用しています。

 

 

 ※パーマには違うよさがある

では、パーマヘアやクセを活かしたヘアは、ツヤが出ないからダメなのかといったら、私はまったくそうは思いません。

 なぜなら、パーマや巻き髪スタイルには、直毛のスタイルには出せない強みがあるからです。

 

 

 それは、何かというと、「軽さ」と「やわらかさ」です。

 

 

パーマヘアは、ストレートヘアよりもずっと髪がやわらかく見えます。

 なぜかというと、毛と毛の間に「隙間」が生まれるからです。

 綿菓子のような感じといえばイメージしやすいでしょうか。空気をたーっぷり含んだ髪は、見るからにふんわり見えます。

 

 

 以前私がファッション誌で行ったアンケート調査では、「同じ分量の髪ならば、ストレートヘアより、パーマや巻き髪スタイルのほうが、ずっと髪がやわらかく軽く見える」ことがわかっています。

 私たち女性の脳には「髪にはツヤが大事」とインプットされています。CMでもそういったフレーズをよく聞くので、「ツヤ至上主義」になりがちです。

 でも、軽くてやわらかい髪には、思わず触れたくなる魅力があります。指をからめてくしゅっとしたい、そんな甘い気分になるのは、軽くてやわらかい髪です。

 

 

 実は「好きな髪型ランキング」で必ず名前があがってくる女性タレントさんたちの髪型を見るとわかるのですが、人気上位の人たちは、「ツヤ」よりも「軽さ」と「やわらかさ」を優先した、動きのあるスタイルをしている人ばかりです。

 こういったアンケートで10年以上ランクインしているYOUさんや、梨花さんの髪は、ツヤよりも、軽やかな動きややわらかいニュアンスのほうが印象的です。

 

 

女性の多くが、本能的に「かわいい」「好き」「真似したい」と思っている髪型は、実はツヤっぽいスタイルだけではないことがわかるでしょうか。「ツヤ」は、髪を選ぶときの、判断貴基準のひとつにすぎません。

 うるっとしたツヤを選びたい人はツヤを選べばいいし、ふわっとした軽さややわらかさを選びたいとき人はそれを選べばいいのです。どちらが上で、どちらが下ということはありませんから、好きなほうを選びましょう。

 

 

 ただし、中途半端はよくありません。ツヤならツヤ、軽さ&やわらかさならそれと、狙いを絞るのが得策です。

 

 

 ☓ツヤは絶対的な存在

 ○ツヤより軽さ&やわらかさを優先してもいい

 

 

←前のページへ戻る

 

次へ→